法人成りとは、個人事業として行なってきた事業を廃業し、会社として新たに事業をスタートすることを言います。
会社を設立して個人事業を廃業する時の手続き
会社を設立して個人事業を廃業する場合、下記の届出書を税務署に提出します。
- 個人事業の廃業届出書
- 所得税の青色申告の取りやめ届出書
- 給与支払の事務所等の廃止届出書
- 事業廃止届出書
1. 「個人事業の廃業届出書」を提出する
「個人事業の廃業届出書」は、廃業した日から1カ月以内に納税地を所轄する税務署に提出します。
この書類は、都道府県税事務所、市町村にも提出します。
提出時には、保存用に控えを用意し、控えに受付印を押してもらいます。
「個人事業の廃業届出書」の入手方法
届出書類は、税務署で入手するか、国税庁のホームページ([手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続)などからダウンロードできます。
地方自治体によっては、税務署、県税事務所または市町村のいずれかに提出すると、提出した以外の役所に転送してくれることがあります。自治体によって扱いが異なります。事務所があった自治体に問い合わせてください。ある程度日数がかかりますので、提出期限に気を付けてください。
神奈川県の場合は、税務署、県税事務所及び市町村で共通の様式を使用しています。神奈川県のホームページ(神奈川県電子申請 個人事業開業・休業・廃業届出書)から「個人事業の開業・休業・廃業届出書」をダウンロードできます。この様式は1ページ目が税務署提出用、2ページ目が県税事務所提出用、3ページ目が市町村提出用、4ページ目が控用となっています。
2. 「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を提出する
個人事業時代に青色申告を行なっていた人は、「所得税の青色申告の取りやめ届出書」も提出します。
「所得税の青色申告の取りやめ届出書」の入手方法
届出書類は、税務署で入手するか、国税庁のホームページ([手続名]所得税の青色申告の取りやめ手続)からダウンロードできます。
「所得税の青色申告の取りやめ届出書」の注意点
法人成りして個人事業を廃業しても、個人の確定申告を続ける必要がある場合は、「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を提出する必要はありません。
個人で所有している自宅を会社の事務所として貸すことにより、不動産所得が発生する場合などです。
「青色申告の取りやめ届出書」を一度提出すると、その日以後1年以内に青色申告の承認を申請しても承認されません。その点にご注意ください。
3.給与支払事務所等の廃止届出書
個人事業時代に従業員や事業専従者に給与を支払っていた場合、「給与支払の事務所等の廃止届出書」を提出します。
「給与支払の事務所等の廃止届出書」の入手方法
届出書類は、国税庁のホームページ([手続名]給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出)からダウンロードできます。
4.事業廃止届出書
個人事業時代に消費税の課税事業者だった場合、消費税の「事業廃止届出書」を提出します。
「事業廃止届出書」の入手方法
届出書類は、国税庁のホームページ([手続名]事業廃止届出手続)からダウンロードできます。