株式会社の資本金はどうする?
資本金1円で株式会社を設立できる?
現行の会社法では、株式会社の資本金の額に制限はありません。資本金1円から株式会社を設立することができます。しかし、資本金が1円では当面の運転資金にも回せませんし、会社の信用力にも疑問符がつけられると思います。
株式会社の資本金を決めるための4つのポイント
資本金の額を決める際は、以下のポイントを考慮するとよいでしょう。
1.最低でも3か月分の運転資金を用意する
売上がすぐに上がらなくてもいいように、最低でも3か月程度の運転資金は用意しておいた方がいいでしょう。
2.消費税の免税期間の特例を考慮する
資本金が1000万円未満の新設法人は、1期目、2期目の消費税の納税を免除されるというメリットがあります。ただし、課税売上高が1,000万円を超えた場合、当課税期間から課税されるようになります。
消費税法はたびたび改正されるため、最新の情報は国税庁のホームページなどでご確認ください。
3.新創業融資制度を考慮する
日本政策金融公庫の新創業融資制度は、自己資金の額によって融資額が変わります。新創業融資制度を検討している場合は、その点を考慮して資本金を決めましょう。
詳しくは、日本政策金融公庫の最寄りの支店にお問い合わせください。日本政策金融公庫の支店は、日本政策金融公庫のホームページ『店舗案内』で調べることができます。
4.許認可等を考慮する
許認可等が必要な業種の場合は、資本金などの額に制限があることがありますので、注意が必要です。
例えば、一般建設業の許可を受けるには、自己資金が500万円以上必要です。
宅建業の免許を申請する場合は、資本金ではありませんが、一定の場合保証金の供託が必要です。
詳しくは、監督官公署にお問い合わせください。
株式会社の資本金のまとめ
資本金1円で株式会社を作れるのは事実です。
ここでは、資本金を決めるために考慮すべき4つのポイントをご紹介しました。これら以外にも会社の実情に合わせて考慮すべきことはあると思います。
資本金の額は、安易に決めない方がいいでしょう。