「雇用保険法等の一部を改正する法律案」が2016年(平成28年)3月29日成立しました。
雇用保険法、育児・介護休業法などが改正
改正の主なポイントは以下の通りです。
<主な改正内容>
(1)雇用保険料率の引き下げ
2016年度(平成28年度)の失業等給付の雇用保険料率は、労働者負担・事業主負担とも1/1000ずつ引き下げられます。
雇用保険二事業の保険料率(事業主のみ負担)は0.5/1000引き下げられます。
一般の事業の雇用保険料率は、13.5/1000~11/1000に引き下げられます。
雇用保険二事業とは
雇用保険二事業とは、失業の予防、雇用機会の増大、労働者の能力開発等に資する雇用対策のことをいいます。
具体的には、次の事業です。
- 雇用安定事業
事業主に対する助成金、中高年齢者等再就職の緊要度が高い求職者に対する再就職支援、若者や子育て女性に対する就労支援を行なっています。 - 能力開発事業
在職者や離職者に対する訓練、事業主が行う教育訓練への支援、職業能力評価制度の整備やジョブ・カード制度の構築を行なっています。
(2)65歳以上の方への雇用保険の適用拡大
2017年(平成29年)1月1日以降、現行は原則雇用保険の適用除外となっている65歳以上の雇用者についても、雇用保険の適用の対象となります。2020年度(平成32年度)からは、64歳以上の方についての雇用保険料の徴収が始まります。
(3)介護休業給付の給付率の引き上げ
介護休業を取得した際に支給される介護休業給付の給付率が、2016年(平成28年)8月1日以降に休業を開始される方については、現行の40%から67%に引き上げられます。