株式会社の公告する方法について
公告とは
公告とは各種の情報を広く一般に知らせることをいい、公告方法とは会社が公告をする方法をいいます。
公告方法は定款の相対的記載事項とされています。つまり、公告方法を定める場合は、定款で定めなければなりません。定款以外で定めても無効とされます。
公告の種類
株式会社がする公告には、次の3種類があります。
- 決算公告
定時株主総会の終結後にする貸借対照表の公告です。 - 債権者異議申述公告
債権者に対して異議申立てができる旨を公告するものです。
資本金を減少させるときや吸収合併される場合などがあります。 - 株主等通知公告
株式の併合などの場合にする株主への通知に代えてする公告です。
公告する方法
株式会社は公告方法として、次に掲げる方法のいずれかを定款で定めることができます。
- 官報に掲載する方法
官報とは独立行政法人国立印刷局が発行する国の機関紙です。
官報に掲載するには、数万円程度の費用がかかります。 - 時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
日本経済新聞や朝日新聞などの新聞に決算内容を掲載する方法です。
費用が掛かりますから、小規模会社では通常はしません。 - 電子公告
自社のホームページに決算書類を掲載する方法です。
電子公告の場合、URLを登記しなければなりません、
自社でホームページを運営している場合には費用がほとんどかからないというメリットがあります。
一方、電子公告の場合5年間継続して公開しなければならないので、業績がよくないときの決算を掲載し続けなければならないというデメリットがあります。
決算公告以外の公告を行なう場合、調査機関の証明書発行が必要です。
定款で公告方法を定めなかった場合は、官報に掲載する方法になります。